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平成23年6月に「能登の里山里海」が世界農業遺産に認定され、今年で10周年を迎えました。七尾は豊かな自然に恵まれ、多くの生き物が生息・生育しています。
その一方で、開発行為や外来種の持ち込みなど、人為的な要因で絶滅の危機に瀕している生き物がいます。今回は、そんな生き物の絶滅危険度を評価した「七尾市版レッドリスト2020」をもとに希少な野生動植物を一部紹介します。
絶滅の恐れのある野生動植物のリストで、市内のさまざまな野生動植物の絶滅危険度を評価し、植物編・鳥編・昆虫編としてまとめたものです。詳細は二次元コードを読み取り、市ホームページをご覧ください。
カテゴリー/内容
絶滅/すでに絶滅したと考えられる種
野生絶滅/飼育・栽培下でのみ存続する種
絶滅危惧Ⅰ類/絶滅の危機に直面している種
絶滅危惧ⅠA類/ごく近い将来、絶滅の危険性が極めて高い種
絶滅危惧ⅠB類/絶滅危惧ⅠA類ほどではないが、近い将来、絶滅の危険性が極めて高い種
絶滅危惧Ⅱ類/絶滅の危機が迫っている種
純絶滅危惧/現時点の絶滅危険度は高くないが、環境の変化によっては絶滅危惧になる可能性がある種
情報不足/評価するだけの情報が不足している種
池沼や水田などが生息地。一時期絶滅を疑われていたほど数が少ない。日本の固有種で、種の保存法で保護されている。
森林の朽木内部に住むゴキブリ。害虫とされるゴキブリと異なり、森林の減少と共に数を減らしている。
成虫になってもはねが無く、体長2cm程度と日本最小のカマキリ。森林で落ち葉の隙間を走り回り小さな虫を食べる。
水草や水中の有機物を食べる水生昆虫。ゲンゴロウに似ているが比較的泳ぎは苦手。生息環境の悪化で数を減らしている。
波のかぶる岩場で生育する北限の海浜植物。生育場所が減少してきていたが、令和元年の離島でのフロラ調査で、新しい生育地が確認できた。
以前の市調査記録には確認できなったが、令和元年に七尾湾周辺のスギ林内の数カ所で確認。北限の暖地系シダが増えてきている。
40年前には市内で確認できなかったが、近年、市内の湿地には、サクラバハンノキの幼木や雑種が多く見られるようになってきた。
赤ちゃんを運ぶ鳥と呼ばれ、国の特別天然記念物。湿地や水田などに生息する。今年、市内で巣づくりをし、6羽が渡来した。
トキの仲間。湖沼や湿地、水田などに生息する。平成8年には日本初の巣づくりが田鶴浜野鳥公園で確認された。
タカの中でも巨大なタカ。全長は約75cm。令和元年に七尾城山北側で初めて、石川県の北限として巣立ちに成功した。
生き物を守ることが自然界の生態系を守り、能登の里山里海の保全につながります。もし、絶滅危険度に該当する生き物を見つけた場合は、むやみに捕まえたり驚かせたりせず、生き物に配慮した対応をお願いします。
七尾の絶滅危惧種の現状を紹介し、身近な生き物を知ることで身の回りの生態系や自然環境を学ぶことができる、企画展「知ろう探そう七尾の生き物」を9月20日(月・祝)まで行っています。
8月のイベント情報を今月号18ページに掲載しています。詳細は当館ホームページをご覧ください。
七尾市国分町イ部1番地能登歴史公園(国分寺地区)内
問い合わせ
電話番号57-5100