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日時:令和6年5月22日(水曜日)午後3時00分~午後4時00分
パトリア3階会議室3・4
杉田委員長、山口副委員長、池江委員、芹田委員、鴻野委員、(計5人)
見里館長、奥原副館長、網谷主幹、宮本専門員(計4人)以上9人
欠席者:堀委員、寺井委員、荒巻委員、寺口委員(計4人)
0人
(委員長)挨拶
(事務局)
本日4名の方が欠席されているが、出席委員が過半数ということで会は成立している。
(委員長)
それでは、議題(1)令和6年度運営の概要(案)について、事務局から説明をお願いする。
(事務局)
令和5年度事業報告から令和6年度事業計画(案)について順次説明
【質疑】
(委員)
子どもの読書活動に体験型を取り入れ、読書につなげていくという新しい試みを今年度計画していて、本当に頭が下がる思いでワクワクする。以前、県の図書館大会の時に、図書館という枠にこだわらずに常識を超えたイベントを県で行っているという話を聞いたことがある。
例えば、麻雀の上手な司書の方が教える、麻雀の遊び方という体験で興味付けを図り、その関連本を紹介する中で読書へつなげていくというのが、まさに先ほどお話しされた体験型から図書へということであり、今時だと思い聞かせていただいた。
大人の方でも皆さん得意なことがたくさんおありかと思う中で、大人の読書離れがとても最近進んでいるのではないかと思うのだが、このような取り組みもあったら読書離れにも歯止めが掛かりなかなか面白いなと思うのが一つ。
そして読書離れについて、先ほど蔵書のパーセンテージや予算のことをお聞きして、なかなか新規事業としては大変だろうとは思うのだが、やはり今の20代の人の読書離れ、活字離れがよく問題視されていると思う。その中で例えば、今の若い人たちがどんな本を要望するのかなというと、私の勝手な思いだが、ビジネス本やハウツー本などのような即力になる具体的な本が欲しいのではないかと思う。
以前に県の大会でもそのような本を集めた図書館もできているという話があり、今はやはりそのような本の方が手に取りやすいのではないかと思う。ネットはなかなかパッと見れないが、それが活字になっている場合にはパッパッと調べられるので。七尾の図書館もそのような本を集めれば、若い人も図書館に来るようになるのではないか。現在そのような本は、どのようになっているのかお聞かせ願いたい。
それともう一つ、ふるさと講座について。今まで著名な作家の方などがテーマになられたのかなと思うが、やはり七尾に誇りを持ってもらうための二つは、七尾城と等伯だと私は思っている。それに関して見ていると、県の工芸館とか博物館、美術館にもおそらくこれらに関する資料や、資料よりもっと面白い具体的な展示物などがあるのかなと思う。そこから貸し出してもらえば良いのではないか。やはり今後、このように落ち込んだ七尾に元気が出ていく時には、何か誇りに思うものを皆に広く広めていってくださったらいいなと思う。
(事務局)
最初の質問のビジネス本、ハウツー本が欲しいかどうかに関して、今の段階でこのようなものが求められていると分かるようなデータは私たちの方に何もないので、時間をいただいて改めて何か情報が入り次第、お知らせしたいと思う。
例年読み物で、小説や随筆というような図書のベストリーダーというもので、人気本の展示はよくやっている。ビジネス本、ハウツー本となると、それを限定して拾い上げることが難しいということもあり、人気の度合いというのは調査しきれていないのかなと思う。全般的に知識の本のベストリーダー的なものは展示したりしている。
2つ目のふるさと講座について。例えば杉森久英さんなどの著名な人だけではなく、七尾城や等伯というお話だったと思うが、これらに関する資料等を県から借り入れるということは難しい状況である。講座については、文学だけにこだわっているわけではなく、昨年度は西井先生に植物学者の小牧旌さんをテーマに取り上げさせていただいている。また、どうしてもその研究されている方の高齢化ということもあり、なかなかどの人を取り上げる時に誰にお願いすればいいかというところも難しくはなってきているのだが、なるべく偏らないように取り上げていけたらと考えている。
今年のふるさと講座に関してはまだテーマは決まっていないので、また決まり次第、お知らせしていきたい。
(委員)
七尾市の予算で、教育費という項目の教育費はどのように使う予算か。
(事務局)
教育費は学校など、ざっくり言うと、教育委員会が持っている予算であり、学校運営や学校建設、他社会教育施設、体育館などの運営、図書館ももちろん入っている。他は美術館や演劇堂など、そうした所の経費である。
(委員)
今回の地震で、図書館内、各コミセンの図書室、資料室に、蔵書図書の破損など被害は全然なかったのか。例えば本が倒れて他の倒れてきた所が傷んだ部分など。もし分かれば参考のために。
(事務局)
具体的な冊数は出ていないが、通常の傷んだ分やもともと痛みかけていた資料なども含めて除籍したりしているので、地震の分の被害ははっきりとした数字が出ないところだが、一応図書の被害としてもあった。
ただ、ミナクルの図書館の書架は床に直接固定されている形になっているので、今日お配りした37頁の被害状況の資料を見ていただければ分かるが、成人コーナー・郷土のそれぞれの書架から、揺れるごとにという感じで本は落下した。ほぼ9割ぐらいの率で、書架の向かい側が見えているというような形になっている。
図書自体は落下したものの書架が倒れなかったということもあり、ミナクルの本自体の被害というのはそれほどでもなかったという形である。ただやはり、本棚からそのまま落ちたというのではなく全部混ざった状態なので、両面書架のそれぞれを分けて分類順に並べ直し書架に戻すという作業に、大変時間を取られた。
38頁にある絵本コーナーは、書架自体が低かったということもあり、書架からそのまま出ていたという感じだったので割と復旧は早かった。
ここには載せていないが、旧北嶺中学校、移動図書館の基地兼書庫になっている施設では、旧の馬出町にあった図書館の書架や中島の書架などをかき集めて置いてある書架がほとんどなので、そちらは本棚ごと倒れていた。倒れた書架と書架の間に本が挟まっていて、その下敷きになる過程でやはり傷んでしまった、書架の重量に負けて破れるというような形の被害もあった。どうしても書架ごと倒れてしまうと、本にも被害が出るのだなと感じた。
各図書室も、書架ごと倒れたというようなことにはなっていない。本が落下したという程度であり、そこまで本が傷んでしまったという形ではない。やはり一番被害が酷かったのは、移動図書館・資料整理室の方になる。
その他杉森文庫室でも、書架は倒れていなかったが本は落下しており、それぞれ落下したものを直すのに結構な時間がかかった。
今の質問とは直接関係のない話になるが、復旧作業をする中で皆さんにお手伝いをしてもらえばどうかという意見などもあったが、余震が続いていた状況と、それぞれ皆さんもご家庭に被害を受けているということもあり、なるべく職員だけでなんとか頑張りましょうということで対応をした。
(委員)
廃棄しなければならないというのはあまりなかったのか。
(事務局)
被害は資料整理室の本が中心になっていて、書庫に入っていた本ということで、古い利用の少ない本の被害が大きかったが、開架にある本は、それほど被害はひどくはなかった。
(委員)
先日の北國新聞に、バスの関係で岡山県の瀬戸内市から、児童用の図書365冊を購入したという記事が載っていたが、その内訳というか、例えば幼児用の絵本などもかなり購入したのか。
今絵本なども結構人気があり、せっかくの善意なので、移動図書館で、絵本の充実のために絵本をかなり購入したかどうか。
(事務局)
今手元に資料を持っていないので、絵本がどの位あったかという率についてはわからないが、移動図書館では、やはり子どもたちの気持ちの切り替え、明るくしてもらうために、読み物や或いは伝記もの、また学校支援になるような学校での調べものなどで使えそうな本などを主に入れるようにはしている。
読み物の中での物語と絵本の割合というのは出ていないが、その他こちらの図書館の方では、図鑑類なども加えて、なるべく皆が楽しめるような、本を手に取ってもらえるようなものを中心に選んでいる。
➡【報告】資料確認により、33冊
(委員)
パトリア3階市役所前のフロアに、子どもの遊び場のようなものが今できているが、誰が運営しているのか。
(事務局)
おそらく創生ななおか、創生ななおがNPОかボランティアさんと一緒にやっているのではないか。
(委員)
震災時に、辺りに遊び場がなく困っているという情報があった時に、避難所に本などを図書館から持って行き読む機会を作ったのかとも思ったりした。管理が市役所ではないのなら難しいかもしれない。
でもやはり、そうした何かここぞという時に子どもの心をキャッチするために本はいいなと思う。あの震災の時にやはり本は有効だったと思う。何かと不便で外遊びもできない、自由に体も動かすこともできない、しかしあのスペースなら結構寝転んで本を読んでみたりなど、普段図書館の中ではできないような、例えば今時の県立図書館などは遊び疲れたら本を読むなどのスペースになっていると思うが、そのような再現がもしかしたらできたのか、どんなふうに使われたのかと思いお聞きした。
(事務局)
ミナ.クルの方ではないが、矢田郷のコミュニティセンター図書室では、今施設全体が避難所であり図書室は閉めているが、そちらに避難している子どもたちを対象にして、図書館の本を読んだり、或いは避難されている方へ本を貸したりなどということはしていた。
そこに、支援でボランティア団体さんが入り、コミセンで場所を提供したという形になっている。ちょうど矢田郷のコミセン事務室の前の場所が炊き出しコーナーになっており、一般の人は入れないが、避難者を対象にそのような活動をしているということで、お家から遠く離れて奥能登からも避難されている方がいたと聞いている。
その関係で、被災された方、子ども含めて、そのような本を提供する場となったと考えている。
今もまだ避難所の関係で開けられない状態が続いているが、そうした対応をコミセンの図書室の方でしている。
(委員)
友の会の宣伝になるかもしれないのだが、まだ図書館が開けられない時に、行ったけど中では仕事をされている方がいるも利用させてもらえなくがっかりしたというようなことを耳にした。
それで、2月の終わり頃に相談して3月1日から数時間だけ頑張って開館してみましょうとか、土日祝日は休んでも、などとそのような感じで折り合いをつけて、我々はせめて気持ちを癒すまではいかないが、子どもが絵本コーナーに寄ってきた時に、何回か当番を組んで絵本を読んだりなど、3月の土曜日だけだったが開催したりもしてみた。
その後、哲学カフェといって、図書館の場を借りて、西田喜多郎記念館から来ていただき、大人向けにこの震災についてカンファレンスをした。その大人向けは1回だけ、17名だったかの参加。子ども向けは3回位行った。図書館がせっかく開いているので少しでも何かできないかということで、そのような活動も行なった。
それから時間を伸ばしてくださったり、話し合いを持っていただいたり、いろいろと地道に進んだ。図書館をはじめご協力いただいた方々には、本当に感謝している。
(委員)
令和5年度にしたビブリオバトルについて。5年度の時で少し好評のようなことも言っていたが、6年度は継続してやらないのか。
(事務局)
やりたい気持ちは重々あるものの、七尾市の児童、生徒に浸透させるには、いきなりは難しくまだ少しかかるように感じる。
今年度はまた原点のPOPに戻りつつ、ビブリオバトルは口頭ということも苦手な理由の一つなのかなと思い、書く方を盛り上げてからと思っているところである。
やはりやったらやっただけの効果はあると感じる。またどのように浸透させていったらよいか考えながら、少しずつ読書への興味・関心を積み重ねていきたい。
(委員)
ビブリオバトルを実際に知らないので話が見えていないのだが、例えばどこかに来てもらうのではなく、学校の方にビブリオバトルについての説明したものを持って行き、もし良ければ職員が学校に出向いてしますがいかがですかと先生方に提案してはどうか。
(事務局)
1回目は学校へ行かせていただいた。とにかく協力を募った時に、まず時間がないとのことで他の学校全てに断られ、この結果になった。私たちが出向いたのも何とかお願いしたという形で、それさえ短時間になってしまったという現状である。
(委員)
トークは何分するのか。
(事務局)
30分もかかるかかからないかで、それでも無理に時間を割いてもらったという感じだった。
(委員)
それは中学生でないとできないものなのか。低学年では難しいものか。
(事務局)
自分で読んでおすすめしたい部分を構想を練りまとめたものを、一応は見ないで口頭で発表する形のものなので、やはり多少の年齢でないと難しいのかもしれない。
(委員)
表現力とかの面でもとてももったいないと思う事業。今日寺口委員は欠席だが、学校図書館の協議会会長なので、学校以外の学校図書館の読書活動としてどのように取り組んでおいでるかをお聞きしたかった。結局学校も行事がたくさんあり、なかなか取り組みも先生方の中でできないという声もあったのかもしれない。
(委員)
例えば学校司書さんはどれだけビブリオバトルをご存じなのか。司書さんに広めてもらうという手もある。
(事務局)
司書さん自身は知識も持っておいでるが、委員会などでやりたいと司書さんが思っても、校長先生や教頭先生の承諾がないとできないという声もあり、なかなか思うようには難しい様子。
(委員長)
他にないようなら、令和6年度の運営の概要について現案通りご承認されるということで了解を得たい。
(委員長)
次に(2)その他について事務局からご説明をお願いする。
(事務局)
例年行われている石川県図書館大会については、日時はまだ確定ではないが、今のところ石川県立図書館の方からは11月下旬頃と伺っている。また詳しい日程が分かり次第ご案内させていただくので、皆様にはぜひご参加をよろしくお願いしたい。
(事務局)
今日は皆様方からいろいろお知恵をいただきありがとうございます。また、図書館としてもなかなか皆様のアイデアを全て実現するのは難しいかもしれないが、何かしら少しでも本に触れていただけるような方策を称えて取り組んでいきたいと思っている。
それで私の方から委員長さんのご挨拶の中にもあったが、諮問というか、実は七尾市の図書館の今後のあり方というものを、協議会の委員の皆様方にお話いただき、このような図書館のあり方でこれから進めていけばいいのではないかというようなご意見をいただきたい。
皆様の方が私よりずっとご存知かと思うのだが、まず改めて七尾市の図書館の経緯などをお話しさせてもらい、ご検討いただけないかというようなお話をさせて欲しい。
七尾市の図書館合併からの話になるが、平成16年10月に1市3町を合併し、4館体制でスタートした。特に中央図書館においては、平成18年7月のミナクル移転を契機に、より多くの市民の方々にご利用いただくため、県内唯一定期休館日を設けず図書館運営を行ってきたところである。平成30年には矢田郷、田鶴浜、中島図書館がコミュニティセンター図書室となり、中央図書館が七尾市立図書館へ変更になった。またこの年に絵本コーナーが、今の現在の場所に図書館の中から新たな場所に移って移転オープンしたということになっている。このような経緯で、現在の図書館の形になってきたところである。
ただ、少子高齢化の進展や、少し前になるが、新型コロナウイルス感染症の蔓延、今年1月の能登半島地震の発生等々、社会情勢の変化がある中で、七尾市の図書館としても、図書館のあり方について改めて考えなければならない時期に来ているのではないかなということを感じている。それで今年度、図書館協議会の皆様には、各分野の様々な角度から、先ほど地震の話もあったが、社会情勢の変化にも耐えられるような、持続可能な図書館運営のあり方、また本来図書館が目指すべき姿といったところを協議していただきたいなと思っている。
そのための諮問という話なのだが、図書館法の第14条第二項に、図書館協議会の皆さんには、図書館長から諮問させてもらった時には、意見をいただけるというようなことになっているので、今日この場で具体的な諮問書といったものを委員長さんにお渡しすることはできないのだが、後ほど改めて委員長さんの方に、七尾市の図書館の今後のあり方について、というようなところで諮問させていただきたいと考えている。
6年度の事業計画の中に、図書館協議会の集まりが、今日を含めて3回というような形で計画させていただいている。回数をたくさんというのはなかなか皆さんも大変かなとは思うところであるので、とはいえ皆様方からぜひご意見を頂戴して取りまとめていただきたいと思っているので、その方法等々についてはまたこちらの方でどうすればいいかというのも考えながらさせていただきたいと思っている。最終地点の、予定通りでは2月、もしくは3月なりに答申といった形でいただけると幸いに思う。また改めて委員長さんの方に諮問させていただきたいと考えているので、その際はどうぞよろしくお願いしたい。
(委員長)
図書館のあり方や運営方法について、図書館協議会委員の皆様方のご意見をお聞きしたいということで、後日改めてご諮問いただくということだが、また委員の皆様には案内があったらぜひ全員お揃いして、諮問に対する答申というかそれを協議させていただくという方法でよろしいか。そのいろいろと具体的なものをまたいただければ、委員の皆様のご意見を集約して答申させていただくということとしたい。
(委員長)
その他特にご意見がないようなら、本日の審議内容についてはすべてご承認いただいたということでよろしいか。
速やかなる進行にご協力いただき誠にありがとうございました。それでは、進行を事務局にお返しする。
(副委員長)閉会挨拶
(事務局)閉会
以上